こんにちわ!人間は感情の生き物。このまま何もしないとどうなるでしょう!を共に考える米子相続コンサルタント、【日だまり】代表の山根です。
そもそも『エンディングノート』って何でしょう?
『エンディングノート』とは、自分の人生の終末について記したノートです。
生前に家族や友人に伝えておきたいことや自分の希望などを書き留めておけます。
よく耳にされたことがおありだとは思いますが、同じようなものに『遺言書』があります。
その『エンディングノート』と『遺言書』の違いは、ズバリ法的効力があるかないかです。
答えを言ってしまえば、法的効力がある方が『遺言書』。ないのが『エンディングノート』。
でも、それで方付けてよいのでしょうか?
私自身、以前は・・相続を仕事にしているとはいえ、『エンディングノート』については、正直、どちらかというと(+_+)的な・・。
ネーミングも「エンディング」とネガティブな感じですし。
そもそも実際に書いている方、周りにいらっしゃいますか?
法的効力もないし・・。
ただ、終活・相続関係者の方々は、この『エンディングノート』を勧めていらっしゃる方がけっこう多いんですよね!!
それはなぜでしょうか?
※一般社団法人 相続診断協会では『笑顔相続ノート』としてご案内しております。
それでは!皆様にお尋ねしますね。
【イメージしてください!】
お父さんは既に亡くなられています。
この度、お母さんが亡くなりました。
相続財産は、「2000万の自宅」と「400万の預金」のみです。
相続人は長男と次男の子供2人だけです。
・子供さん1人の法定相続分は1200万です。(長男1200万、次男1200万)
・遺留分(最低限請求できる金額、ただし、必ず請求する必要は無い)は600万です。(長男600万、次男600万)
お母様の「遺言書」が出てきました!そこには・・
「自宅2000万は長男に相続させる」
「預金400万は次男に相続させる」
と”だけ”書かれていました。
<問1>あなたが弟さんでしたら、どう行動されますか?
(a)兄に自宅2000万を渡す。
(b)不公平だ!弁護士や司法書士に相談し、遺留分が600万なので不足の200万を最低でも請求する!
次、あらためて・・
お母様の「遺言書」が出てきました!そこには・・同様に
「自宅2000万は長男に相続させる」
「預金400万は次男に相続させる」
さらに、遺言書の付言事項(法的効力はありませんが想いを残せます)には・・
「長男●●には、田舎のご近所付き合い、親戚付き合いを大切にして、自宅土地を守っていってください。併せて、大変でしょうが、先祖代々からある墓の墓守もお願いします。お墓の草取りしてくださいね。」
「次男○○には、入院費用で減ってしまいましたが、亡くなったお父さんとお母さんが、必死になって貯めた400万を大切に使ってほしいと思っています。」
「いつまでも、いつまでも、兄弟仲良く助け合ってくださいね!さようなら」
と書かれていました。
<問2>あなたが弟さんでしたら、どう行動されますか?
(a)兄に自宅2000万を渡す。
(b)不公平だ!弁護士や司法書士に相談し、遺留分が600万なので不足の200万を請求する!
親の想いが伝わると、<問1>のとき(a)兄に2000万の自宅を譲るを選択した人の割合が50%程度だったのが、<問2>では(a)を選択した人の割合が85%程度にも変わるそうです。私も変わった類です。
このように、
親の遺志が伝わっていると、子供は親の遺志に割と従う傾向があるそうです。
理屈では無く、心情的な部分で大きく変わりますね。
ということで、法的効力は無いとはいえ『エンディングノート』は書かないより書いた方がよいということになりそうです。
『エンディングノート』で親御さんご自身も人生を顧みることもできそうです。
子供さんも普段聞くことがない親御さんの人生、生き様を知るキッカケになるかも知れません。
NHKの番組「ファミリーヒストリー」のような感じです。
そして、万一のときの連絡先が列記されていれば、お亡くなりになられたとき、どの段階でどなた様に連絡すればよいかも分かり、残されたご家族はかなり楽になるそうです。
一気に書こうとせず、時には子供さんとご一緒に!